家づくりのポイント

【設計士の視点】「30坪以下」は決して狭くない。視覚を騙し、空間を倍に感じる3つのマジック。

こんにちは。一級建築士事務所フォルムの丸山です。

2026年も2月半ばとなりました。 これから春に向けて、町田や横浜エリアで土地探しを本格化させる方も多い時期ですね。

しかし、最近よくこんなご相談をいただきます。 「希望のエリアだと、予算的に30坪以下の土地しか手が出ないんです…」 「28坪や29坪の家だと、狭くて窮屈になりませんか?」

結論から申し上げます。 「坪数(床面積)」と「体感する広さ」は、イコールではありません。

たとえ40坪の家でも、設計が悪ければ狭く感じます。 逆に、25坪や29坪の家でも、設計士が魔法をかければ、40坪の家より広々と豊かに暮らすことができるのです。

先日YouTubeで公開した「29坪のヌックのある家」も、まさにその好例です。 今日は、現場を知り尽くした設計士として、数字以上の広さを生み出す「視覚のマジック」についてお話しします。

マジック1:「廊下」という概念を捨てる

一般的な建売住宅の間取りを見ると、玄関ホールがあり、長い廊下があり、その先に各部屋のドアがあります。 実は、この「廊下」こそが、限られた面積を食いつぶす最大の贅沢です。

30坪以下の家づくりにおいて、私たちは徹底的に「廊下」を削ります。 玄関を開けたらすぐにリビングと繋げる。洗面所や階段をリビングの一部として取り込む。 そうすることで、本来廊下になるはずだった2畳〜3畳分が、家族が過ごすLDKの広さに変わります。

「廊下がないと寒くないですか?」と聞かれますが、そこで効いてくるのがフォルムの標準仕様である「マシュマロ断熱」と「樹脂サッシ(APW)」です。 家全体の断熱性能が高ければ、廊下がなくても、玄関からお風呂場まで温度差のない快適な空間が実現できるのです。

マジック2:「視線の抜け」を操る

人間が「広い」と感じるのは、床の面積ではありません。「目線がどこまで届くか」です。

たとえ6畳の部屋でも、窓の先に青空や庭の緑が見えれば、その空間は無限に広がって感じられます。 逆に、10畳あっても窓が隣家の壁を向いていれば、閉塞感を感じてしまいます。

私たちは、その土地に立った時、 「隣の家の窓はどこにあるか?」 「どの角度なら空が見えるか?」 を徹底的に計算します。

前回の動画でご紹介したお家も、住宅密集地でありながら「高窓(ハイサイドライト)」を使うことで、カーテンを開けっ放しにできる空の景色を切り取りました。 この「視線の抜け」を作れるかどうかが、設計士の腕の見せ所です。

マジック3:「体積」で考える

不動産広告は「床面積(平米数)」で語られますが、人間は3次元の生き物です。 広さは「床」だけでなく「高さ(体積)」でも決まります。

もし床面積が取れないなら、天井を高くすればいい。 吹き抜けを作って、縦の空間を繋げればいい。 天井高を一般的な240cmから少し上げるだけでも、開放感は劇的に変わります。

「吹き抜けは冷暖房効率が悪くなるのでは?」 これもよくある誤解ですが、先ほどお話しした「HEAT20 G2レベル」の断熱性能があれば、シーリングファン一つで家中の空気が循環し、むしろ光熱費を抑えながら快適に過ごすことができます。

「小さな家」は、実は最強のコスパ住宅

私は、あえて「コンパクトな家」をおすすめすることもあります。 家を小さくすれば、建築費はもちろん、固定資産税や将来のメンテナンス費用、そして毎月の光熱費も安く抑えられます。

浮いた予算で、キッチンを憧れのグラフテクトにしたり、無垢の床材を使ったり、家族旅行に行ったりする。 その方が、人生の満足度は高くなると思いませんか?

「30坪以下でも、こんなに広いの!?」 その驚きを、ぜひ私たちの施工事例や、私の自宅兼事務所で体感してください。 数字に惑わされない、本当に賢い家づくりを一緒に考えましょう。

NEW:空間を広くした事例をYoutubeで公開!

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